薄い血管

物心ついた時には血管が細く、採血がスムーズに済んだ覚えがない。

血管が浮き出ない、浮き出ても薄い、細いの欠陥だらけの血管(笑いポイント)のため、通常の針ではなく、細い針で採血をされる。

当然細い針だと通常の針より時間がかかり、 つまりは苦しむ時間も長いと言うこと。これがとにかく嫌で、私より後に座ったにも関わらず終了する人の流れを見ては、まるで高級レストランに入っていく人を見る貧乏人のように羨ましがったものである。

 

しかし、先日の採血で左手に普通の針を刺された僕。「ついに筋トレの成果が出て血管が太くなったか!?」と喜んだのも束の間。上手く採血はできず、怪しい雲行き。

結局数分の格闘の後、そっと針を抜いた後ベテランの看護師の列に並ぶよう促された私。ベテラン看護師によって右手に細い針を刺されて血を取られた私は、1人両腕に止血バンドを巻きながら、高級レストランではなく聴力検診に向かった。